物心がついた頃から、同年代の子達との”ズレ”を感じていた琴音。
良くも悪くも聡かった彼女は、世間から”変人”に見られては今の世の中では排除される現実を知り、
”本性”を晒しては生きていけない事を幼いながらに悟り、仕方なく”良い子”を演じながら日々を過ごしていた。
”本当の自分”を押し込めて隠し誤魔化し通していたある日、運命的な出逢いを果たす事となる。
それをキッカケに、目に入る景色が灰色一色だったのが、徐々に色彩を帯びていき、それにより少しずつ歓びを覚えていくのだった。
…ある大きな対価を払いながら。